FUJIFILM X-T1 GSE + FUJINON XF50-140mmF2.8 R LM OIS WR
今年からいよいよhondaがエンジンサプライヤーとして、名門マクラーレンとタッグを組むことはご存じのとおり。
契約したドライバーもアロンソとバトンのいづれもワールドチャンピオン経験のあるトップ・ドライバー。
1992年以来の「マクラーレン・ホンダ」なものだから、マスコミは挙って今年から優勝を狙うのがあたりまえ云々...
みたいな変な期待感で記事に書かれていますね。
テスト前のチーム合同テストで、エンジントラブルが多発しろくに走れた状態じゃないと、これまた開幕する前から叩かれ始めています。(マスコミって、どーしていつも上から目線なのでしょうかね。いつもの如く呆れるばかりです。)
もっともFIAの規格の中で頂点にたつF1など、参戦してすぐに勝てるわけがないじゃないですか。
そんな甘い世界はありません。
ただ、ここまで走れないほどの不調があるとすれば何なのだろう?
と気になっていました。
ちょっと前置きしておきます。
今年から、エンジンの変更では、排気量が2.4リッターから1.6リッターへと小さくなり、ハイブリッド車と同様にエネルギー回生などの環境技術が導入されます。大きなポイントは下記の最先端の環境技術システムが導入されることです。
・熱回生システム(MGU-H)=エンジンによる熱をエネルギーに変換し、パワーをアシストする。
=>まだ市販車には搭載されていない世界最先端のシステム。
・エンジン+回生システム(MGU-K)=市販車と同様にエンジンのパワーを回生システムが補う。
=>従来の車では減速時に発生していた熱を外に逃がしていたのを、ハイブリッド車のように熱エネルギーとして再利用するシステム。
そこで、面白い記事があります。
オフィシャルWebサイト「F1.com」のこの記事です。
Hondaの開発したパワーユニットが、強豪チームであるルノー、フェラーリ、メルセデスと全く違うことが分かりました。
昨年度のチャンピオンであり最大のライバル、メルセデスのパワーユニットは、コンプレッサー(青)とタービン(赤)の間にMGU-Hを設置しているサンドイッチ構造に対し、
Hondaのパワーユニットは、コンプレッサーとタービンの間にMGU-Hを設置することによって、全て同軸上にもってきています。さらにエンジン+回生システム(MGU-K)も前部の同軸上にもってきていることにより、恐らくですが低重心化が目的のように感じます。
また、全長が長くなることで直進安定性が増します。
Hondaは、製品において以前から低重心化を図っていますから、当然のことだと思います。
ただ、低重心化と引き換えに起きている問題が、現在のHondaチームを悩ましているのではないでしょうか?
これは私の想像にしか過ぎませんが・・・
上記のレイアウトだと、とても高温になるタービンが熱回生システム(MGU-H)に多大な悪影響を及ぼしているのではないか?
そうだとすると冷却やシールがとても大変になるという事です。
ただ、すでにシーズン中の改良は禁止されているので、今年はこのシステムでチャレンジするしかないでしょうが、私の予想が当たっていたとしたら、
他のチームのように決して妥協や安全パイをとらない、理想の目的のためには、目前にある大きな困難を克服しようとするチャレンジ精神はいかにもHondaらしいなと思います。
今シーズンはかなり厳しいと思いますが、こういったチャレンジひとつひとつの積み重ねが、ちかい将来きっと満開の花を咲かせることができるでしょう。